2014ー15年度クウェート政府奨学金を受け、クウェートにてアラビア語を学んだ記録。アラビア語やクウェート生活について。
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2014年10月5日日曜日

クウェートの接客 Oct 5, 2014 (Sun)

今日は他の日本人留学生といっしょに、大使館の方や日本滞在歴の長いクウェート人と昼食会だった。
クウェート随一の高級レバノン料理店。ケバブなどの定番料理をいただく。
とてもおいしかった。が、日本人の胃には重たい料理です……

そして、クウェート人の車でサルミヤ地区のCity Centerへ。
サルミヤ地区は外国人の多く暮らすとてもオシャレな、日本で言うところの表参道のような地区。
City Centerはクウェートのチェーン店で、クウェートにはどこにでもある庶民的な店だ。
メインはスーパーマーケットだが、サルミヤ地区のCity Centerには専門店も一部入っている。

ここにはダイソーが入っていたので、とりあえずダイソーを見学。
日本のダイソーと大差ない。というか、そのまま輸入しているのだろう、全く同じ商品が並んでいた。
ただ、こちらのダイソーは600Fils(約230円)ショップなので、注意されたい。
アラビア語で「ダイソー」と書かれています

ダイソーで、ディシュダーシャ(クウェートの男性が着る衣装)の男性から急に話しかけられた。
「君は日本人なのか」と尋ねられたので、そうだと答えると、彼は空手をやっており、日本にすごく興味があると話してくれた。
こちらで男性が下心なくわざわざ女性に話しかけることはあまりない。
私が外国人だというのもあったのだろうが、急にそのように声をかけられて面食らいつつも、こういう出会いっていいな、なんてふと思ったのだった。
その後、他の日本人たちといっしょにいるところでまた彼と出くわし、彼のお嬢さんが無邪気に「シュクランって日本語でなんて言うのー?」と話しかけてくれたのが嬉しかった。

一日にして高級店と庶民的な店の両方を回ったわけだが、接客の質はどちらも大差ないし、それで特に不快な思いをすることはなかったように思う。
クウェートの接客には変な恭しさがない。
私の海外経験は乏しいので、あくまでも日本と比較してということではあるが。

私が外国人だからか、買い物をしていると気軽に声をかけてくる店員が多い。
「チャイナ?」「どこから来たの?」「(本屋にて)何を探しているの?」「アラビア語話せる?」「クウェートにはどのくらいいるの?」などと気さくに話しかけてくる。
私もそれに対してアラビア語なり英語なりで応えるわけだが、このようなやり取りは心地よい。

思えば、日本ではこんなことはめったになかった。
コンビニでの丁寧だけれども機械的な応対に違和感を覚えることの方が多かった。
大阪に住んでいた頃はたまにあったけれども、それは「大阪らしい」と片付けられてしまうような行為だろう。

このように会話を楽しみながら接客するということは、働くことを楽しむこと、ひいては生活することを楽しむことにつながらないだろうか。
働くことはなんだかんだ言ってみたところで生活の大半を占めることになる。
それをがんじがらめの接客ルールで縛ってしまうよりは、気楽に会話を楽しみつつ、nobleな振る舞いが出来るのが理想であるような気がするのだ。

私はずっと繰り返しているが、クウェートには外国人の労働者が多い。
最も多いのは見たところインド系の人だが、アラブの他の国やフィリピンなどからも労働のための移民が来ている。
彼らは働くためにクウェートにやってきているわけで、その「働く」という行為が楽しくなければ生活はたちまち立ち行かなくなってしまうだろう。

インド系の労働者は言葉にせず、ジェスチャーで伝えようとしてくることが多いので、その度に私は「ちゃんと言ってよ!」とイライラしてしまうのだが、おそらく言葉が不自由な人もいるだろう。
言葉の通じない、しかもクウェートという母国と全く違う世界で働くのは心細いことだと思う。

だが、そういう外国人が楽しそうに客と会話を楽しみながら働けるのは、クウェートのホスピタリティ溢れる精神に支えられているのではないだろうか。
クウェートに来てあちこちで受けたもてなしを思い返しながら、そんなことを考える。

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